ChatGPTから、Auto Scaling Group と Target Groupの使い方を教わった

ChatGPTから、Auto Scaling Group と Target Groupの使い方を教わった

2023, Feb 21    

2022年はAIの1年でした。実在する風景のような画像を生成できるStable Diffusion、イラストを生成するMidjourney、「こんなプログラムが欲しい」と頼むとコードを自動生成するGitHub Copilotなど、次々とこれまで人間が時間をかけて想像の果てに生み出してきた成果物を一瞬に生成するソフトウェアが誕生しました。それによる功罪が騒がれているのは周知のとおり。素人がイラストをパッと作れてしまう、という問題だけでなく、「フェイク映像で世論を操作する」「悪用目的のプログラムを作ってもらう」など人々の生活に危険を及ぼすなど。

そして2023年世界を騒がれているのが「ChatGPT」。ChatGPTについては既に多くのニュースサイト、個人サイトで取りあげられてい増すので、解説はそちらに任せます。

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ちょっと遅れての利用開始ですが、先日僕も触ってみました。触るきっかけは、AWSにおける「AutoScalingGroup」と「TargetGroup」の違いがよく分からなかったからです(僕はこれでもAWS Solution Architect Professionalなのですが・・・)Googleで検索しても、なかなか「これだ」と腑に落ちる解説をしているサイトはありませんでした。AWS公式は例のごとく技術仕様を淡々と説明していて、こちらには寄り添っておらず。

というわけで、ChatGPTに相談してみました。

AWSのTargetGroupの機能を教えてください

Amazon Web Services (AWS) の Target Group は、Elastic Load Balancer のバックエンドの一部として使用されます。Target Group は、アプリケーションのトラフィックを一元管理するために使用されます。主な機能は次のとおりです。 トラフィックルーティング:Target Group は、インスタンスグループ内のインスタンスにトラフィックをルーティングすることができます。

トラフィックのモニタリング:Target Group は、インスタンスグループ内のインスタンスの状態を監視し、応答しないインスタンスを除外することができます。

トラフィックのフェイルオーバー:Target Group は、インスタンスグループ内のインスタンスが障害発生時にトラフィックを他のインスタンスにフェイルオーバーすることができます。

ヘルスチェック:Target Group は、インスタンスグループ内のインスタンスが正常に動作しているかどうかを確認するために、ヘルスチェックを実行することができます。

Target Group は、アプリケーションのトラフィック管理を簡素化することができ、高可用性とパフォーマンスを確保するための有用なツールです

AWSのAutoScalingGroupとはどのような機能でしょうか?

Amazon Web Services (AWS) の Auto Scaling Group は、アプリケーションのスケーリングを自動的に管理するためのサービスです。このサービスは、アプリケーションのトラフィック量に応じて、自動的にインスタンスの数をスケールアップまたはスケールダウンすることができます。主な機能は次のとおりです。

スケーリングの自動化:Auto Scaling Group は、トラフィック量に応じて自動的にインスタンスの数をスケールアップまたはスケールダウンすることができます。

高可用性:Auto Scaling Group は、インスタンスの障害発生時に自動的に代替のインスタンスを作成することができます。

費用削減:Auto Scaling Group は、トラフィックが低い時にインスタンス数を減らすことで、不要な費用を削減することができます。

カスタマイズ可能なトリガー:Auto Scaling Group では、トラフィック量、CPU使用率、ストレージ使用率などのメトリックを使って、インスタンスの数のスケーリングをトリガーすることができます。

Auto Scaling Group は、アプリケーションのパフォーマンスと可用性を確保するための有用なツールです。また、費用削減やスケーリングの自動化により、運用の負担を減らすことができます。

AWSにおいて、AutoScalingグループとTargetグループの違いはなんですか?

Amazon Web Services (AWS) の Auto Scaling において、Auto Scaling Group と Target Group は異なる役割を持つものです。

Auto Scaling Group: アプリケーションのトラフィックに応じて、EC2インスタンスの数を動的に増減させることができます。 各インスタンスにアプリケーションをデプロイし、アプリケーションのトラフィックに応じて負荷分散を行います。 Target Group: アプリケーションをホストする EC2 インスタンスにトラフィックをルーティングすることができます。 Target Group では、インスタンスのヘルスチェック結果に基づいてトラフィックを振り分けることができます。

Auto Scaling Group と Target Group は連携することで、より効率的なトラフィック管理とアプリケーションの負荷分散が可能になります。

Auto Scaling GroupとTarget Groupはどのように連携すればよいですか?

Auto Scaling Group と Target Group を連携するには、次のような手順があります。 1.Target Group の作成: アプリケーションにトラフィックをルーティングする Target Group を作成します。 2.Auto Scaling Group の作成: トラフィックに応じて EC2 インスタンスの数を自動的に増減させる Auto Scaling Group を作成します。 3.Target Group の登録: Auto Scaling Group に作成した Target Group を登録します。これにより、Auto Scaling Group で作成された EC2 インスタンスが Target Group に登録されます。 4.ヘルスチェックの設定: Target Group で EC2 インスタンスのヘルスチェックを設定します。これにより、トラフィックを Auto Scaling Group のインスタンスにのみ送信することができます。 これらの手順に従って Auto Scaling Group と Target Group を連携することで、アプリケーションに必要なトラフィックに対応するように EC2 インスタンスの数を動的に増減させることができます。また、ヘルスチェックの結果に基づいてトラフィックを適切なインスタンスにルーティングすることも可能になります。

AWSのロードバランサーとAutoScalingGroupはどのように組み合わせて設定しますか?

Amazon Web Services (AWS) のロードバランサー (Elastic Load Balancer) と Auto Scaling Group は、以下のように組み合わせて設定します。

Auto Scaling Group を作成する:必要な Amazon Machine Image (AMI)、インスタンスタイプ、および割り当てられたセキュリティグループを指定します。

ロードバランサーを作成する:必要なリスナー設定を指定します。

Auto Scaling Group にロードバランサーをアタッチする:Auto Scaling Group の「編集」画面で「ロードバランサー」を選択し、作成したロードバランサーをアタッチします。

これらの設定により、ロードバランサーがアプリケーショントラフィックをバランスするように設定されます。Auto Scaling Group は、トラフィック量に応じて自動的にインスタンスをスケールアップまたはスケールダウンするように設定されます。

いかがでしょうか。 使ってみてわかる回答の自然さと的確さ。Webサイトの記事を読むよりずっと端的に知りたいことを教えてくれます。 Webサイトの検索で世界を制したGoogleが社内に”Code Red”(非常事態)を宣言したことも分かります。

とはいえ、ChatGPTを使うにあたり大きな問題があります。ChatGPTは当たり前のように嘘を回答することがあります。小田和正の代表曲に「津軽海峡冬景色」と回答することも。そのためChatGPTの回答をうのみにせず、検証する必要があります。

公式のターゲットグループへのターゲットの登録についての説明によると

ターゲットグループを作成するときは、そのターゲットの種類を指定します。ターゲットの種類は、ターゲットの登録方法を決定します。たとえば、インスタンス ID、IP アドレス、または Lambda 関数を登録できます。

そうだったのか・・・。さらに、Application Load Balancer のターゲットグループについての説明を読むと、自分の中で腑に落ちない部分が色々見えてきました。

1 つのターゲットを複数のターゲットグループに登録できます。 なるほど、「1つのターゲット(EC2インスタンスなど)は1つのターゲットグループにしか所属できない」と勘違いしがちですが、複数のターゲットグループにEC2インスタンスが存在した場合、どちらにデータが流れるのが心配でしたが、データを受け付けるロードバランサーに設定できるターゲットグループは1つ。したがって流れてくる元は1か所ということですね。

ターゲットの需要が上昇した場合、需要に対応するために追加ターゲットを登録できます。ターゲットがリクエストを処理する準備ができたら、ターゲットグループに登録します。登録処理が完了し、ターゲットが最初のヘルスチェックに合格するとすぐに、ロードバランサーはターゲットへのリクエストのルーティングを開始します。

TargetGroupの用途としては、ロードバランサーのデータが流れる先にTargetGroupを設定することで、ターゲットの需要が増加した時やメンテナンスが必要な時に、サービスを停止させずに作業を行うことができます。 EC2インスタンスを直接フロントに置くのではなく、EC2インスタンスが1台だとしても手前にELBを配置することは(コストは増加しますが)様々なメリットがあります。 1台のEC2でもELBを使うメリットについてまとめてみました

ロードバランサーは負荷分散装置ですが、何と何に負荷を分散するか、そのターゲットを集めたものがTargetGroupなのです。わかってみれば名は体を表す、ですね。

改めてChatGPT先生の回答を読むと

2.Auto Scaling Group の作成: トラフィックに応じて EC2 インスタンスの数を自動的に増減させる Auto Scaling Group を作成します。 3.Target Group の登録: Auto Scaling Group に作成した Target Group を登録します。これにより、Auto Scaling Group で作成された EC2 インスタンスが Target Group に登録されます。

ということは、

AWSで、TargetGroupからEC2インスタンスをデタッチした結果、TargetGroupを設定したAutoScalingGroupの最小容量を下回る場合、警告メッセージは表示されますか?

通常、Auto Scaling Groupの最小容量を下回ると、Auto Scaling Groupは新しいインスタンスを自動的にスケーリングアップしますが、特に警告メッセージは表示されません。Auto Scaling Groupに通知の設定を行うことで、最小容量下回りのイベントを検知することができます。

つまり、

TargetGroupから手動でEC2インスタンスをDeregisterした場合、そのTargetGroupを設定しているAutoScalingGroupの最小容量がTargetGroupのEC2インスタンスの数を下回った場合、AutoScalingGroupは自動でEC2インスタンスを追加するのでしょうか。

はい、Target Groupから手動でEC2インスタンスをDeregisterした場合、そのTarget Groupを設定しているAuto Scaling Groupの最小容量がTarget GroupのEC2インスタンスの数を下回った場合、Auto Scaling Groupは自動的に新しいEC2インスタンスを追加する可能性があります。Auto Scaling Groupは、常に最小容量に達するように設計されていますので、インスタンス数が最小容量を下回った場合は、自動的に新しいインスタンスをスケーリングアップすることがあります。

警告メッセージが表示されず勝手にスケールアウトされると言います。つまりスケールアウトさせずに個別のインスタンスをそのまま使いたい場合は、最小容量を事前に減らしておく必要があるようです。

TargetGroupからEC2インスタンスをDeregisterしても、AutoScalingGroupのインスタンス内に該当EC2インスタンスが存在する理由を教えてください

Target GroupからEC2インスタンスをDeregisterすると、そのインスタンスはロードバランサから切り離されますが、Auto Scaling Group内にはまだ存在します。これは、Auto Scaling Groupが別のタイミングで新しいインスタンスをスケーリングアップすることを意図しているか、最小容量の設定が残っているためです。また、Auto Scaling Groupはスケーリングイベントが発生した際に自動的にインスタンスを管理するため、手動で削除する必要があります。

AutoScalingGroupとTargetGroupは別物であり、AutoScalingGroupからDeRegisterされてトラフィックが流れてこないEC2インスタンスも、AutoScalingGroupのインスタンス管理の中には存在します(これは検証済)

ちなみに、AutoScalingGroupからデタッチする際は「他のEC2インスタンスを追加してスケールアウトしますか?」と確認ポップアップが出ます。チェックを入れないと希望台数、最小台数とも減ってくれます。この手の作業を行う場合はだいたいスケールアウトを目的としていないのでデフォルトでチェックが入っていないのも納得です。

いやあ、すごいですねChatGPT。最初紹介したギズモードの記事にあるように、事実と異なる回答をすることがあります。しかしこれだけ便利だと絶対に普及します。それゆえにファクトチェックが必須でしょう。また卒業論文をまるっとAIで書くという輩も出てくるでしょう。それを防ぐために「記事が人間が書いたか、AIが書いたかを判定するAI」も生まれているとか…。以前紹介した本「サイバー戦争」では”ホワイトハットハッカーvsブラックハットハッカー”の攻防が紹介されていましたが、そのうち「ホワイトハットハッカーが使うAI vs ブラックハットハッカーが使うAI」の戦いになりそうですね。なんという未来だ…。